こんにちは。
さやだんです。
刑務官でも3年間の期限付きではありましたが、僕も一応過去に外交官になることができたので、その当時の経験を書いていきます。
なかなか、周囲にわかる人がいないというのと、不安になっている人もいると思うので、ここで解決していただけたらと思います。
ただ、法務省矯正局からの外務省(在外公館)への出向の枠に関して、保安上の問題や、職務上知り得た情報に該当する可能性があり、国名についてあまり詳しく言えないのでご了承ください。
もし、どうしても国名について知りたいということであれば、施設の庶務課長に聞くと教えてくれるので、そちらに聞いてみていただけたらと思います。
今日は、当時の僕の経験した流れについてお話ししますね!
目次
夢の在外公館勤務のはじめの一歩
まず、在外公館勤務と聞いて、
「俺、英語全然できないんだよね〜。。。」
「ぜって〜、無理じゃん。。。」
なんて、思われる方もおられるかもしれません。
ただ、そんなに心配することはなくて、本当にやる気があって、その動機と言ってることが合致して、勤務成績などが良ければ、堪能な英語力が求められることは必ずしもありません。
僕の同期の方は、英語が全くできなかった人でしたけど、在外公館勤務のメンバーに選ばれて研修をとても頑張って、そこそこ話せるようになってました。
さて、「はじめの一歩」についてですが(←ボクシングの漫画じゃないですよ。)、
まずは、どこの国に行きたいかによって、申し込みの時期が異なってきます。
ここでは国名までは詳しくは書けませんが、法務省矯正局が持っている在外公館の枠は、僕が行った時で「7ヵ国」でした。
在外公館勤務は、基本的に3年勤務で、この7枠を、「2枠」、「2枠」、「3枠」という感じで、毎年募集があります。
(今は変わってる可能性があります。)
例えば、
「今年の募集は、〇国と▲共和国」、「その次の年の募集は、□国と★国」、「そして・・・・」
みたいな感じで、毎年、2カ国か3カ国の募集がある感じです。
つまり、自分の行きたい国の応募が叶わなかった場合、次のチャンスは3年後ということになります。
まずは、庶務課長にそういう情報はいつ頃来るのかを確認しておいた方がいいです。
(素早く動いた方がいいですからね)
もっと、細かいことですが、自分のいきたい国の募集は次はいつなのかも見ておきましょう。
外務省出向が決まるまでの流れ
外務省出向が決まるまでの流れですが、ここの話は僕が経験した当時のことで、現在は若干異なる部分があるかもしれないので、実際の手続きの流れに関しては、施設の庶務課長に詳細を確認しながら行ってください。
あと、引っ越しもあれば、各種研修参加もたくさんあって、スケジュール管理が大変です。
それらに加えて、語学学習、そして、家族関係の手続きもあって、出発までの準備がさらに大変です
本当に在外公館勤務を希望する方は、これらの一連の流れをこのページで大まかでも構わないので、つかんで置いてください。
1:応募から外務省出向が決まるまでの流れ
毎年4月頃に在外公館勤務、主に「領事兼警備対策官」としての募集がかかります。
応募できるのは5月初旬くらいまでの間なので、施設の掲示板に目を光らせておくか、常に庶務課の人事係に確認をするようにしておきましょう。
他には、某総領事館での「副領事」の募集もありますが、これは研修内容と仕事内容が上記警備対策官とは異なります。
どの年に、どこの公館で募集がかかるかはここではお話が難しいので、これも上司に確認してみてください。
募集期間が終了すると、応募者の中から、全国8つの矯正管区(札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、高松、広島、福岡)から一人ずつが選ばれます。
おそらく7月初旬頃に庶務課長を通じて、二次面接に進むことができる候補者に通知が行きます。
それから、法務省矯正局で、7月中旬頃に最終面接が同日中に2回行われ、候補者8人の中から2、3人(募集のある公館の数)が選ばれて、8月初旬に行き先が決まるという流れです。
ちなみに、僕は、夕方突然庶務課長から、「所長室へ行きなさい」と言われ、行き先を伝えられた時は、喜びもそうですけど、そこからの準備がどうなっていくのか、そちらの不安が大きかったのをよく覚えています(笑)
2:外務省出向が決まってから年度末までの流れ
在外公館勤務のメンバーに正式に選ばれると、基本は自分の施設で勤務して、その年の11月から翌年2月まで法務省矯正局による語学研修に参加することになります。
僕は、当時、某地方の刑務所に勤務していたので、4ヶ月間は東京に単身赴任のような形で研修寮で生活しており、寮から語学スクールに電車で通学していました。
もちろん、家賃はタダです。
朝から夕方まで外国語、そして、寮に戻ってからも語学学習は継続していたので、本当に英語&ドイツ語漬けの4ヶ月になってました(笑)
語学学習が大好きで、それを習慣付けておくと、ある意味、夢のような4ヶ月間が過ごせますよ。
ただ逆に、「語学学習はちょっと・・・」という人は、苦労すると思います。
僕の同期の研修生は語学が苦手だったので、先生から毎日のように怒られて、いつも辛そうにしていましたけど。。。。
スケジュール的には、最初の2ヶ月間はみんなで英語、次の2ヶ月間は、それぞれの赴任地の母国語をネイティブの先生とともに学習します。
もちろん、日本語は禁止です。
僕は4ヶ月間は、家以外ではほとんど日本語を話さなかったので、英語力とドイツ語力が飛躍的に伸びました。
そして、そのあとは一旦、自分の施設に戻り、1ヶ月後に控えた転勤準備(おそらく関東)を進めていきます。
3:語学研修が終わると、関東の某巨大な刑務所に転勤になる
2月頃に語学研修が終了すると、一度自分の勤務していた施設に戻り、4月に関東の某巨大な刑務所に転勤になります。
この転勤の目的は、某刑務所で勤務を継続しながら、関東地方で行われる各種研修にスムーズに参加しやすくするためです。
巨大な刑務所では、毎年、在外公館メンバーを受け入れているので、某刑務所の刑務官さん達は、とても親切に出迎えてくれます。
各種研修の代表例として、夏頃に入国管理局での実務研修、そして、その翌年1月〜2月にかけて外務省研修、そして、いよいよ3月に正式に外務省員となり、各赴任先に飛び立つという流れです。
なんだかワクワクしてきませんか??
ちなみに、外務省研修はとても楽しく、いろんな省庁の方達と知り合いになれて、さらに、他の省庁の方達と交流することで、さらに見聞が広がり、出発に必要な準備をいろいろ教えてもらえます。
関東地方の刑務所に転勤になったら
面接等を経て、在外公館勤務のメンバーに選ばれたら、そこからは、上述の通り、関東の某巨大な刑務所に転勤することとなります。
おそらく、その刑務所に転勤してから、実際に赴任するまでの間は、ジェットコースターのような毎日になると思います。
とにかく、「仕事」「研修」、「引っ越し」と、てんてこまいの毎日になると思うので、リラックスはできないと思っていてください(笑)
1:東京入国管理局での研修
入国管理局での研修です。東京入国管理局で、外国人が日本への入国に必要な手続きについて学びます。
ここは、超重要なところなので、もし合格されたなら、ここは最重要業務だと思って受講してください。
ちなみに、この入国管理局での研修期間もそこそこあるので、語学学習とともに気合いを入れてください。結構ハードですよ(笑)
また、この入国管理局では、入国警備官の仕事の一部も垣間見ることができて、貴重な経験をさせてもらえることは間違いありません。
ちなみに、おそらく夏頃に2ヶ月間、みっちり叩き込まれると思うので、忘れないようにしてください。
あと、某関東の巨大な刑務所の官舎から通勤という形で東京入国管理局にお世話になると思いますけど、満員電車はなかなか大変なので、体力はつけておきましょう。
2:外務省研修における語学研修
外務省研修時の外国語の「語学研修」です。年明けの1月〜2月に行われます。
2ヶ月の語学研修生活を行いますが、毎日、英語と他言語習得のため、朝から晩まで日本語を話してはいけない生活を行います。
国民の税金を使わせていただいて、国民のために役立てなければならないスキルを取得しなければならないので、みんな一生懸命でした。
ちなみに僕は、日頃から外国語学習が趣味だったので、とてもありがたく受講させていただいておりました。他には、自分の赴任予定の外国語、例えば、中国であれば中国語みたいな感じで、大学の第2外国語みたいな感じをイメージするといいでしょう。
ただ、第2外国語ほどは気楽には行かず、テストに合格するため気合いを入れて受ける必要があります。また、他省庁の方達とも一緒に受講するので、とても楽しく受講することができました。
やはり自分の殻に閉じこもって勉強するより、他の人と勉強するといいものですね!
3:各種外務省研修
外務省での研修は、さらにレベルが高くて、役に立ちます。
出国手続きや前任者との引き継ぎ、そして、引っ越しなどもあって、ここに来るとかなり忙しいです。
外務省の研修は、他の省庁の方々とも一緒に受けることになりますが、そこそこ自信が合っても、やはり、上には上がいるなって思います。。。
やはり、全国から選ばれている方達ばかりなので、皆さん、本当にすごい方ばかりでした。また、そのほか、ここで、外交旅券を交付されることになりますが、外交旅券を受け取ったら、「俺も外交官になったか・・」という実感が湧いてきます。
人生の忘れられない思い出になると思うので、興味がある方は、ぜひ、チャレンジしてみてください。
ちなみに、ハニートラップ研修やクレーム対応研修などなど、刑務所では経験できないような研修がたくさんあって、とても新鮮でした。
僕が外交官に選ばれるためにやっていた6つの行動
実際、僕が刑務官から外交官へのキャリアアップの話を聞いたのは、初等科研修の時でした。
その日から、学生時代から使っていた参考書を引っ張り出して、英語とドイツ語の学習を少しずつはじめました。
もちろん、仕事との両立なので、うまく行かなかったことの方が多かったですが(笑)
僕がやったやり方が正しかったかどうかはビミョーですが、一応シェアしておきますね。
これを元に、ご自身でアレンジしながら進めていくといつか叶うかもしれないので。
1:語学試験に挑戦
まずは、英検やTOEICなどの語学試験に挑戦するのがいいと思います。
語学の資格を持っていると、それだけで誰に対しても、そのスキルがあることを明らかに証明できますからね。
もし、何も計画していないのであれば、まずは、TOEICでいいと思います。試験スケジュールを確認してどんどん受けにいきましょう。
TOEICは、合否がないので、受験しても受験料を損した感があまりないから、お勧めです。5点でもスコアが上がってると嬉しいですもんね。
ちなみに、自分のレベルに自信を無くす必要なんて全くありません。「級が低い。。。」、「スコアが低い。。。」とか気にしなくていいです。そこから這い上がれば、それでいいんです。
あと、これは、僕の印象なんですが、昔取った高い点数より、「最近受験した事実」の方が重視されているように感じました。(ただ、他にも詳細な評価基準はもちろんあります。)
例えば、大学の時に英検準一級を取って、そこから何もしていない人よりも、「最近英語学習始めて、先月やっと2級合格しました!次は準一級がんばります!」みたいな人が好印象を与えているんじゃないかって思います。
でも、もちろん、いい点数に越したことはないので、そういう意気込みに加えて、いい成績だと印象はいいかもしれませんね。
あくまで、個人的な見解なので、一応ご参考まで。ちなみに、TOEICは、毎月受験できるので、TOEICはおすすめです。
2:英会話レッスンを毎日受ける
外国語、特に英会話は、実際に現地で使うので絶対にできておいた方がいいです。
TOEICであれば、最低でも700点以上、英検で言えば、準一級以上は最低でも欲しいところです。
それから、英会話も重要です。会話力って、これまであまり求められてこなかったかもしれませんが、面接時に英会話での審査もこれからあるかもしれないので、身に付けておきましょう。
実際に外務省出向が決まり、在外公館勤務が始まると、英語が話せないと仕事になりません。
選ばれることをゴールにするのではなく、選ばれた後のことを考えながら今の行動を変えていくと、未来も必ず変わってきます。
そのためには、英会話力をつけていきましょう。
それによって、リスニング力もリーディングのスピードも上がるので、結果的にTOEICのハイスコアにつながるので英会話のレッスンは絶対におすすめです。
ちなみに僕は、オンライン英会話、月額7,000円程度で、レッスン受け放題の「ネイティブキャンプ」で毎日4、5レッスン受講していました。(1レッスン25分)
まあ、レッスンと言っても、趣味の話をしたり、その日の出来事などを楽しく話したりしていたので、学校の勉強のようにしんどいものではなかったです。
あと、ここだけの話、若くて美人の先生もいたので、それだけで幸せな気持ちになったりしていたので(笑)
3:武道訓練も積極的に参加
武道訓練出てますか??
- 頻繁に出ている
- 大会にも出ている
- 有段者
ここまでやってたら、挑戦しない手はないと思います。これは、今の僕の生き方からすると、そこまでおすすめするようなことではないかもしれませんが、一応、幹部の評価基準を踏まえて、さらに、外交官へのキャリアアップということに特化するのであれば、やったほうがいいです。
僕の場合は、柔道ではなく、剣道をしていましたけど、はっきり言ってそんなに強くないです(笑)武道拝命でもないし、学生時代は、スラムダンクに憧れていた、ただのバスケットマンでしたので。
ただ、一応下手なりに、一生懸命には取り組んでいたので、そこが幹部の目に留まったのだと思います。ちなみに、強さそのものは特に求められませんし、要は、一生懸命さということです。
積極参加で、好印象を与えられ、かつ、日本文化を広めることをアピールすると、好印象は与えることができると思います。もちろん決定的な要因にはならないかもしれませんけどね。
4:外交官としての勤務に必要な知識
大体把握しておくといいかもしれません。
- 査証発給
- 邦人援護
- 大使館警備
外交官として、実際には何を行っていくのかをしっかりと把握しておくことで、意気込みもアピールできるし、実際に働き始めてからも、スムーズに仕事を進められます。
僕の場合は、邦人援護とは何をするのかがとても気になっていたので、関係者で知ってる方から情報収集してました。ただ、このあたりはマストではないので、余力があれば行っていきましょう。
実際の業務に関しては、行ってみないとわからない部分ばかりなので、予習をしておくとより理解が深まっていいと思います。
もし、ちょっとでも興味があれば本当に応募すべきだと思います。
今、実力が伴ってないと言って諦めるのは勿体なさすぎです。
5:法務省矯正局主催の国際行事に選ばれる
ごく稀にこういう行事が開催されるために各施設から外国語が堪能な職員さんが招聘されることがあります。
僕が刑務官だった頃、若い頃から外国語の勉強をしていたというのもあったので、常にそういうことにアンテナを張っていたことと、常に周囲の幹部に外国語を活かしたい旨の話をしていたところで、アジア太平洋矯正局長会議の開催の話をいただくことができました。
アジア太平洋矯正局長会議という国際イベントについて、十数年に一回、日本開催の時があります。
その時にリエゾンオフィサーというスタッフに選ばれて、実際の会議開催期間中、担当の代表団の方達のアテンドをバッチリこなせば、法務省矯正局の職員さんの心にあなたの名が刻まれると思うので、この会議のメンバーを目指すのもいいかもしれません。
ちなみに僕はこのメンバーに選ばれたのが、在ドイツ日本国大使館勤務への決定打となったのかなって今では思っています。
こういう行事がないか積極的に調べておくことも大事です。
6:身上調書に在外公館希望と書く
これは一番最初に言っておくべきことだったかもしれませんが、超重要です。
口頭でいろんな上司に言っておくのも大事ですが、きちんと書面で残しておける唯一の方法です。
特に、身上調書は、自分の施設の上司、幹部も目を通し、そして、矯正管区の職員課も目を通す大事な書類なので、これに在外公館勤務を書かない手はありません。
ここに記入しておくと、上司との面接時もその話題に触れられるので、書いておきましょう。
これから在外公館勤務を目指す皆様へ
いかがでしたでしょうか??
今日は、刑務官から外交官へのステップアップについてお話ししましたが、少しでも興味がある方は挑戦してみるといいと思います。
挑戦するのはタダです。
語学の学習
武道訓練の積極参加
外務省へ行ってからの業務に関する知識の習得
情熱を持ち続ける
在外公館勤務は、人生が変わると言っても過言ではありません。
出向期間中の給料も跳ね上がりますし、語学力も身に付きますし、刑務所では経験できないことがたくさん経験させてもらえます。
さらに、総理訪問などがあれば、総理SPのチームに加わることもできて、お金では買えない経験を得ることもできます。
「どうせ自分なんて・・・」と思う必要なんて全くありません。
明るい未来が待ってますよ。
おまけ:やっぱりドイツ人の生活は羨ましい!
僕は外交官時代に初めてドイツへ行ったときは子供2人と奥さんの計4人。
子供が小さかったのでなかなか大変な面もありましたが、
家族の良い思い出となっています。
いつも思うことですが、
チェックインして荷物を預けて、
保安検査を無事通り抜けたあとの待ち時間って意外と好きなんです。
ここに共感する人いませんか?(笑)
テンションが徐々に上がり始める時間帯だと思うんですよね(笑)
そして、日本時間で午前11時の便で出発して、
乗り継ぎを経て、ベルリンに到着したのは、現地時間の午後6時。
日本時間だと午前2時くらい・・・。
子供たちはフラフラになりながらホテルにつき、
そのあとはバタンキューだったのが忘れられません。
(すみません。僕の話ばかりで・・・。)
そんな外交官生活の中で、ドイツ人の同僚ととても仲良くなり、
ドイツ人の生活にカルチャーショックを受けて、海外での生活を夢見るようになりました。
僕が羨ましいと思っている点はこんな感じです。
日本もこんな感じだといいのになぁ~・・・。
1:残業がほぼない
ドイツ人の生活を詳しく知る中で、
僕のような世代で最も羨ましかったのが、
「残業がほぼない」
ということです。
僕が旅行へ行ったときもそうでしたが、
ベルリンの午後5時過ぎの道路の込み具合はハンパじゃありません。
ドイツ人は冗談抜きで1分1秒を争うように帰宅していきます。
僕が見たのはベルリンの「6月17日通り」という道路が、
日中と夕方とで、交通量の増え方が尋常ではなかった光景です。
友人によれば、残業手当は必ず支払われなければならず、
しかも、残業時間も週に何時間を超えてはならないと、
法律で明確に定められているとのこと。
なので、日本の働き過ぎの文化がいかに時代にそぐわないかを実感しました。
それから、
「どうしても規定された残業時間を超えて残業させなければならないときは、上司が残業代を払う」
という制度になっているんだとか。
上司も上手に仕事を振り分けないと、
自分のお財布がダメージを受けるなんて、
なんて素敵な国だこと・・・。
皆さんの職場はどうですか??
2:仕事は契約書に書いてあることだけ
ドイツ人の仕事は契約方式で行われるらしく、
多くのところで、何年かごとに契約を更新していくそうです。
その契約にはもちろん仕事内容も厳密に書かれていて、
それらの業務以外は一切やらないというスタンスらしいですね。
例えば、同じオフィスの誰かが長期休暇を取った際、
その休暇中の人の仕事に関しては、
他の人の契約書にその業務内容が書かれてなければ、
「誰もやらなくていい」
わけです。
なので、会社間の電話でのやり取りの中で、
自分のカウンターパートが長期休暇でいなければ、電話に出た人は、
「今○○さんは休暇中です。」
だけで終了だそうです・・・。
良いのか悪いのかわかりませんが、
それが通る社会が羨ましすぎます。。。
他にも、上司が部下にさせる仕事についても、
契約書に書かれてなければ、部下は堂々と断るそうです。
日本じゃ考えられないので、僕はそういう仕事のやり方に憧れます。
皆さんはどうですか??
3:夏休みが長い
これは有名な話ですが、
欧米人はとにかく夏休みが長いです。
僕の同僚は、夏休みに1ヶ月休んで、
年末にも数週間休んでいました。
しかも、それぐらい長い休暇でも
周囲に全く気を遣う感じではなく、
当然の権利として言える職場環境だそう。
羨ましい限りです。
そのドイツ人に日本の夏休みのことを話すと、
「短かすぎだろ!?」
みたいなリアクションでした。
何でもドイツ人の考え方は、
「たった数日の休みでは仕事のことを完全に忘れることができない」
とのことで、長期休暇になっているんだそう。
休みの日は、
「気持ちの面でも休養しないといけない」
というコンセプトのようですね。
4:意外に給料が高い
ていうか、日本が先進国の中で安い国と言ったほうが良いかもしれません。
僕のドイツ人の元同僚の場合は、
30代後半の男性ですが、
給料は3,000ユーロ以上もらっていました。
(日本円で約36万円~40万円程度)
業務内容は、職務上知り得たことになるので、これ以上は言えません。
同じ業務を日本でやった場合、こんなにもらえるんだろうか?って感じ・・・。
他にも、ご存知のように、
ドイツの南、ミュンヘンの方は物価が高くて有名ですが、
こちらもその物価に比例して、
給料もそれなりにベルリンよりも高いそうです。
先進国の中では日本の給料が安いという事実も同時に分かり、
僕はかなりショックを受けました・・・・。
日本でのお仕事の一般論になりますが、
サービス残業や通勤ストレス、
それから人間関係・・・。
それから給料安いって。
同じ地球なのに、なんでこんなに違うのか・・・・。
知ってしまったときは本当にドイツに住みたいと切に思いました。
皆さんはこれを知ってどんな気持ちになりましたか?
生まれてきた国が違うだけでこんなにも人生が変わってくるんだなって、
つくづく思いました。
日本の文化だけしか知らなかったら、
僕は一生、働きバチのように働くだけ働いて人生を終えていってたことでしょう。
外に出るだけでいろんな生き方を経験できるチャンスが得られたような気がします。
5:エナジードリンクがほとんどない
「なんのこっちゃ?」
てな話ですが、
僕が思うのは、
ドイツという国全体が、
「命を削ってまで働かなくてもいい」
という考え方なのかなってこと。
別に日本を批判するわけではありませんが、
日本のエナジードリンクの種類を見れば、
残業や受験勉強などなど、
日本人がいかに頑張りすぎているのかがよ~くわかります。
なので、ドイツのようなエナジードリンクが少ない社会って、
無理が強いられることも少ないから
こんな国に住みたいなって思います。
皆さんはどうでしょう?
6:「つながらない権利」がある
ドイツの労働環境は日本と異なる点が多くありますが、
その代表的なものの一つとして、
この「つながらない権利」なんです。
例えば、自分がどこかの部署の担当者だった場合、
日本だと、最悪の場合、休みの日でも緊急の電話対応を求められることもよく聞く話ですよね?
それで、せっかくの休みもその緊急電話対応で台無しになって家族との時間もパーになることも。
でも、ドイツには、そのつながらない権利っていうのもがあって、
勤務時間外や休日の電話対応を拒否できるそうですね。
メンテナンス系のお仕事されてる人にはなんと羨ましい権利!
また、メールも送信しても、自動返信で、
「このメールは数週間後には自動的に消えます」
みたいなメールが送信されるようです。
まあ、仕事って、できる人のところにどうしても殺到するから
そんな人ほど休めませんもんね・・・。
僕はそんな社会に住んでみたいですが、
皆さんはいかがでしょう?
(参考:https://at-jinji.jp/blog/11366/)
7:旅行計画が立てやすい
僕のドイツ人の元同僚は、
夏休みの計画は早々と年明けには組んでいました・・・。
ドイツ人は、年間、1ヶ月以上は有給休暇を消化していて
まとめて1ヶ月の人もいれば、
2週間を2回取る人など、
日本では考えられない取得の仕方です。
こんなの個人事業主でもない限り、
ほとんどの日本の企業の場合、無理です・・・。
ちなみにそのドイツ人の元同僚の場合は、
バカンスに出掛ける場合はホテルの予約や航空券の予約も
年明けすぐに取り掛かるから、
かなり安価で押さえられるので、
そのバカンス中に何か所も旅行に行けると言ってました。
正直、聞けば聞くほど虚しくなってきたので、
聞かなきゃよかったって思ったほどです・・・。
一方で、日本人の場合。
夏休み・GWがどうしても繁忙期になるので、
旅行費用がさらに膨れ上がります。
子供がいればさらに費用も上がりますし、
休みの確保も「直前まで分からない」なんて人も多いので、
何か月も前から航空券やホテル予約することもできません。
もちろん、直前になってしまうと、さらに費用が上がります。
こんなことも海外旅行へ行ってなかったら全く分からなかったことなので、
やっぱり国外に出てみて良かったって思います。
ちなみに、僕のドイツ人の元同僚は、
有給休暇をいつ消化しようかと悩んでいるほどです。(羨ましい・・・)