こんにちは。
さやだんです。
刑務官の仕事って、世間でよく言われているように本当にきついのでしょうか??
もしかしたら、刑務官の仕事しかしたことのない人がそう言っている可能性だってあるので、今日は、いろんな業種を経験して、民間経験のある僕から説明します。
正直、僕の場合、遥に刑務官の方がきつかったです。。。
でも、どこに重きを置くかだし、人それぞれかもしれない。。。
目次
刑務官の仕事はきつい!?
ネットを見てみると、刑務官の仕事がかなりきついといった書き込みがたくさんありますよね。
果たして本当にきついのかどうか、気になりますよね??
これは、僕自身の見解ですが、
「確かにきつい」
です。
総じて見て、楽ではありません。
僕自身も約20年の刑務官のキャリアがありますが、楽だと感じたことはありません。
どのポジションでも一歩間違えれば大惨事につながる事ばかりですし、それが歳を重ねるに連れ、慎重さがさらに求められるようにもなるからです。
なので、楽さを求めてこれから刑務官を目指す方は考え直した方がいいです。
さて、ここからは、もっと具体的に見ていきます。
刑務官の仕事が本当に「きつい」か「楽」かをいろんな角度から見ていきますね。
年齢とポジションによってきつさは変わる
まずはこれ。
ポジションや年齢によって、きつさも全く異なってきます。
例えば、夜勤。
刑務官に採用されるとまずはほとんどの場合、夜勤班に組み込まれます。
ちなみに刑務官の夜勤は、夜から始まる勤務はなく、朝8時半から24時間勤務なのです。
「・・・・・」
僕も昔、20代の頃は肉体的なきつさはありませんでしたが、やはり年取ってからの夜勤はかなり堪えると思います。。。
勤務の詳細についてですが、朝は朝礼後、夕方までそれぞれの現場に就いて、夕方に一度夜勤班で集まり、そこから夜勤体制に入ります。
それからは、仮眠時間などを挟んで、翌朝までの勤務となるのです。
夜の勤務は、巡回も綿密に行いますし、さらに、神経も研ぎ澄ませておかなければ、事故も起こりうるので、かなり疲れます。。。。
おまけに、施設によっては、夜中に非常事態が頻繁に起こったりするので、仮眠時間もゆっくりはしていられません。。
眠気も半端ないし、さらに、先輩や上司にも気を遣うので、若い職員さんは結構大変です。。
ちなみに、夜勤班長ともなると、夜勤中の若手職員たちを指導したり、所内で起こるさまざまな状況に適切に対応していかなくてはならないので、このポジションもきついと思います。
僕も何度か経験しましたけど、二度とやりたくないです(笑)
また、一方で、夜勤ではなく、日勤組になると、基本的に月〜金の7時から17時、土日祝休みのカレンダー通り(たまに土日祝出勤あり)の勤務になります。
これは、一見楽そうに見えますが、全くそんなことはありません。
現場勤務の刑務官は、担当する受刑者を日中ずっと監視、指導、処遇を行っていかなければならないので、かなりの指導力とメンタル力が要されます。
毎日夕方には家に帰ることができる反面、責任がさらに重くなる上、不快なことも日常茶飯事なので、夜勤とどっちがきついのかは経験しないとわからないかもしれませんね。
なので、ここで一つ言えることとしては、どっちもきついということです。
今、刑務官になることを検討されている方は、参考にしていただけたらと思います。
刑務官の階級によってきつさは変わる??
これも上記と同じようなことかもしれませんけど、きつさは階級によっても異なってきます。
基本的に刑務官は縦社会なので、階級が下であれば、仕事も幹部ほどはキツくないかもしれないけど、下に見られるので、きついことが多いです。
もちろん、階級が上がればいただける給料も上がっていきますけど、それに伴って、求められる仕事の質も上がっていきます。
僕が高等科研修という、将来幹部になるための研修に行かなかったのはこの理由もあります(笑)
幹部になると、施設の運営に直接責任を請け負うこととなるので、なりたがらない刑務官もいます。
もちろん、幹部になるメリットも非常に大きい一方で、デメリットと考えられる部分もあるので、一概には言えないですけど、どっちにしても楽な要素はありません。
どの階級もきついです。
働く刑事施設によってきつさは異なる!?
ここはかなり強調したい部分です。
仕事がきついかどうかは働く施設によって大きく異なります。
刑務官の場合、この要素は結構大きいです。
いや、かなり大きいです。。。。
特に、関西エリアの刑事施設で勤務するのはきついかなって印象です。
僕も関西の某刑事施設で働いていましたけど、本当に毎日辞めたかったです(笑)
関西の刑務官の方はかなりイケイケの人が多い上、収容されている受刑者も処遇が難しい方が多いので、馴染むまでには時間がかかるかもしれません。
まあ、出身が関西エリアの方にとってはいいかもしれませんが、刑務官試験をどのエリアで受けるかの参考にしてみてください。
地域的には、関西エリアの刑事施設がきついということですが、他の要素としては、収容されている受刑者によって異なります。
例えば、
犯罪傾向が進んでいない受刑者を収容している刑務所
犯罪傾向が進んでいる受刑者を収容している刑務所
重大な犯罪を犯した受刑者を収容している刑務所
などなど、刑務所ごとに、収容されている受刑者は異なるので、それに伴って、受刑者への処遇の仕方も変わってきます。
そして、それによって、きつさを感じることも増えてくることでしょう。
こんなに地域によって変わるのかっていうぐらい違いました。。。
ちなみに、関西は厳しかったですけど、反面、温かいところはとても温かいです。
でも、関東の雰囲気の方が、僕にはとても合っていたかなって思います。
単調すぎてきついという意見も?
聞く人によっては、「こんなのは贅沢だ」と感じる方もいるかもしれません。
主に現場での仕事内容の話にはなりますが、特に困難ではなく、そして、危険な状況とはならないであろうと感じられる場面において、監視をずっと行う業務などです。
僕はいろいろ考えて行動したいタイプの人間なので、ずっと同じ動きを何時間も行う業務がとても苦手です。
業務が多いという理由できつさを感じる方がほとんどかもしれないけど、このようなきつさを感じる方も少なくないのではないでしょうか。
僕は新人の頃、ほぼ開けることがない大門警備に終日就いてたことがあったけど、なかなかきつかったのを覚えています・・・・。
必ずしも好きなところで働けるとは言えないきつさ
これは、刑務官だけじゃなく、国家公務員全体に言える話かもしれません。
刑務官も国家公務員なので、基本は他府県への転勤があります。
その転勤のスパンは一概には言えないけど、階級が上がれば転勤の頻度も高くなると考えてもいいかもしれませんね。
中にはずっと同じ施設に勤務する人もいますけど、必ずしも自分の希望が通るものでもありません。
せっかくマイホームを買ったのに、転勤続きで単身赴任って方も少なくないと思います。
中には、ほとんど自宅に帰れてないという方もいます。。。。
切なすぎますね・・・。
もし、どうしても地元で公務員として働きたいのであれば、地方公務員になることをお勧めします。
民間企業と刑務官どっちがきつい??
これも、一概には言えませんが、自分が何を重視するかによって、どっちがきついかがわかると思います。
もし、成果を上げれば上げた分だけ、給料を上げるという会社があって、自分が給料を重視しているのであれば、民間企業の方がいいと思いますし、とにかく、収入が安定さえすればそれでいいという人にとっては、刑務官がいいかもしれませんね。
僕は、自分のやりたいことが全くできなかった刑務官時代は本当にきつかったですけど、自分のやりたいことができた民間企業は、仕事量は刑務官時代よりも遥に多かったにもかかわらず、楽しかったです。
もしかしたら、刑務官の仕事もやりがいとモチベーションを持ち続ければ、きついと感じられなくなるのかもしれませんね。