刑務官の中で一番きついポジション、それは統括矯正処遇官!?

こんにちは!


さやだんです。


いきなりですが、統括矯正処遇官、つらそうな人が多いですよね💦


正直、僕は、毎日楽しそうに勤務している統括さんをあまり見たことがありませんでした(苦笑)


今日は、刑務官の中でかなりきついと言われている統括矯正処遇官について、お話ししますね。


ただし、「統括矯正処遇官にならない方がいいですよ」というお話ではありませんのであしからず。


やる気がある方は、どんどん挑戦して頑張っていただきたいので、エールを送りますよ!


統括矯正処遇官がきついと言われる理由



先ほども言いましたけど、統括矯正処遇官の方で、本当に毎日イキイキと勤務している方はあまり見たことがありませんでした。


どちらかというと、「もう辞めたい。。。」とこぼしている統括さんの方が多かったと思います。


今日は、そんな統括矯正処遇官を客観的に見たキツさについてお話ししますね。


でも、正直、僕は、統括矯正処遇官を経験したことがありません。


将来的に統括になることがほぼ確実な状況ではありましたが、その時期が来る前に辞職したからです。


統括矯正処遇官は、実際になった人にしかわからない辛さももちろんあると思いますが、客観的に見てもお辛いというのはよく分かりますよね💦


そこで、さやだんが分析した、統括矯正処遇官が辛いという理由を以下のとおりまとめてみたので、高等科研修を受けるかどうかの参考になさってくださいね!


それでも、


「統括矯正処遇官になって、日本の矯正のために頑張るんだ!!」


という方もおられると思いますので、そういう志のお持ちの方は僕は応援します。


1:下からも突き上げられる


統括矯正処遇官は、階級は「看守長」となるため、縦社会の刑務官の中では、かなり力を持ったポジションだと思われがちですけど、意外と下からの突上げにも遭ったりします。


特に、高等科研修を修了して間もない、若手の統括は、ベテラン工場担当に攻められることが多いと思います。


僕も実際、その現場を何度も見たことがありますが、とにかく辛そうでした。。。


それまでの経験に基づいて反論する現場の職員と、教科書通りに事を運ぼうとする新任統括。


情景は目に浮かぶと思います(笑)


2:各部門の首席からプレッシャーをかけられる

boy, facepalm, child


統括矯正処遇官は、処遇部門の責任者である処遇首席の右腕、また、企画部門の責任者である企画首席の右腕的な存在になります。


つまり、首席の思っているような働きをしなければ、首席からプレッシャーを受けることもあります。


もちろん、叱責を受けるような場面も。。。。


常に、首席の席の隣に座ることになるので、プレッシャーも半端ないです。


3:施設運営の根幹をなすプロジェクトの責任者を任されることも


例えば、施設をあげて出迎えをしなければならない超VIPが来訪する際、そのVIPに安全に施設案内をするために警備計画を立てたりしなければなりません。


その時に中心となって立案するのが、「統括矯正処遇官(第一担当)」いわゆる第一統括です。


警備を担当する統括さんなので、警備隊を指揮しながら、施設の安全を保たなければなりません。


計画中に少しでもおかしな点があれば、容赦無く上級幹部から鋭いツッコミが入ります。


また、企画部門の作業統括の場合、定期的に開催される「矯正展」という、刑務作業製品の展示即売会の計画を立案しなくてはならないところ、その計画について、上級幹部からの鋭い指摘に対応しながら、プレッシャーにも耐えなければなりません。


もちろん、初歩的なミスを犯してしまうと、容赦無く叱責を喰らうこともあります。


僕は、何度もそういう現場を見てきたので、統括さんたちの苦労がとてもよく分かります。


4:所長から直々に叱られることもある


上記、プロジェクト担当になった時はもちろんですが、各地方の矯正管区への報告しなければならない不祥事事案が発生した際、その現場の責任者となっていた統括は、当然、施設長から大目玉を喰らいます。


僕が見てきた中では、何年も前の話ですが、受刑者の保健衛生関係で、寝具の管理が定期的に、かつ、適切に実施されていなかった案件で、大きな問題となったことがありました。


(詳細、控えさせていただきます)


もちろん、施設長から大目玉を喰らっておられました。


まあ、その上の幹部も定期的にきちんと管理してあげないといけない事案だと思いますが、辛すぎますよね。。。


刑務官の世界で、所長から雷を落とされることは、施設に重大なダメージを喰らったと同じことなので、精神的なダメージは計り知れません。。。


5:特にベテラン職員からの当たりが強くなる


処遇部門の場合、叩き上げの工場区主任の存在感は、とても大きく、発言にも重みがあります。


統括と主任で意見が割れた場合、経験が豊富で、現場の職員たちから絶大な信頼を得ている主任と、新任の統括では、勝負は見えています。


その時の主任からの統括への当たりはハンパありません。


その攻撃によって、統括は自信を失い、ストレスをどんどん溜めていくことになるのです。


精神的に追い詰められる統括さんを僕は何人も見てきたので、叩き上げのカリスマ性のある主任の存在はとても偉大であると感じています。


できれば、そんな主任さんとは争いにはなりたくないですが、教科書通りに事を運ぼうとすると、時には衝突を避けて通れないこともあるでしょう。


そんな時に、その圧力から耐えられるようになれば、その人は立派な幹部職員として、成功することでしょう。


さやだんが統括矯正処遇官にはどうしてもなりたくなかった理由

man in white dress shirt wearing black framed eyeglasses


最近、中等科研修を修了した人でも統括矯正処遇官までは出世するのが当然の時代になっています。


ですがそんな時代でも、僕は高等科研修に行くこともなく、主任矯正処遇官で刑務官としてのキャリアを終わらせました。


人生はいろんなことを勉強して、いろんなことができるようになり、様々な業界を経験することこそが、人生の醍醐味だと考えるようになったからです。


確かに、統括矯正処遇官以上の職員となれば、刑務官としてはさらにいろんな経験が積めることでしょう。


しかし、刑務官としては一流かもしれませんが、他の業界で求められるようなスキルは身につきません。


さらに、統括以上となると、帰宅してからの勉強時間が十分ではなくなると僕は考えていたので、高等科研修には参加しませんでした。


実際、


「刑務官が嫌になったけど、他の業界で活かせるスキルが何もなくて困っている」


という人も僕の周りで少なくありません。


まとめると、


さやだんが統括矯正処遇官にならなかった理由

・忙しくて勉強時間が少なくなる。

・他の業界で求められるようなスキルが身につかない。

・転職の時の役に立ちそうなスキルがないことを懸念


こんな感じです。


でも、何度も言いますが、決して、統括矯正処遇官になることが悪いことではありません。


矯正を支えていく志があり、日本の治安を守ることに揺るぎない信念がおありであれば、統括以上の職員になることを目指すべきだと思います。


僕には、そこまでの信念はありませんでしたけど、そういう信念をお持ちの方を心から応援しています。


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