刑務官も自然災害時には非常召集があるって本当!?

こんにちは。


さやだんです。


世間では地震などの自然災害が発生すると、自衛隊の方、海上保安庁の方が被災地で救援活動をしてくださって、とても心強いですし、大変ありがたいですよね。


消防や警察の方々も危険な任務を全うしていただき、とても感謝です。


ところで、同じ公安職である刑務官はこういった事態の時はどうなっているのでしょうか?


僕も刑務官として、自然災害に直面したことがあるので、その時の状況を紹介したいと思います。


これから刑務官試験を受験してみようかな〜と考えている人もぜひ参考にしてみてくださいね。


刑務官も緊急事態時に非常召集があるのか!?

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刑務官も非常召集はあるのか?


答えは、「Yes」です。


非常召集命令が発令されたら、すぐに登庁しなければなりません。


早朝だろうが、夜中だろうが関係ありません。


刑務官は、メディアではあまり取り上げられてはいませんが、非常召集はあります。


例えば、地震による刑事施設への被害を最小化するため、また、被収容者の安全確保や、災害によって逃走等が発生したりしないよう保安の確保のため、非常召集がなされるのです。


ちなみに、過去に東日本大震災などの大地震の際、被害があった刑事施設では、刑務官が非常召集されて、施設と地域の安全が確保されていました。


仙台方面の刑事施設では、相当なダメージがあったので、その施設の安全確保のために周辺各施設からも応援職員が招集されて、その刑事施設の保安の任務に当たったのでした。


当時の話を実際に現場におられた方から聞いたことがありますが、自宅が被災して家族が大変な状況なのに、施設を優先して、非常召集に応じなければならなかったことがとても辛かったそうです。


刑務官と言えば、塀の中だけで仕事をするイメージをお持ちだったかもしれませんが、こういった緊急事態には塀を飛び出し、命じられた任務に当たっていくこともあるのです。


非常召集って、どんな時に発令されるの??


大規模な自然災害などの緊急事態時に非常召集命令が発令されることがあります。


刑事施設と地域の安全を守らなくてはならないので、そういう事態の際は、命懸けで任務につきます。


召集後は、現場の責任者の下(処遇部門であれば処遇首席)へ集い、それぞれの職員が任務を与えられ、施設に損壊はないか、被収容者に怪我人はいないか、そして、損壊による二次被害の可能性の有無など、現場の部長や首席クラスの職員を中心に動いていくのです。


また、被害の規模の大きさによっては、他施設から応援職員が派遣される場合もあり、東日本大震災の時は、8つの矯正管区(札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、高松、福岡)から応援職員が仙台に派遣されて、それぞれの任務に就いたようです。


当時、僕は仙台管区にはいませんでしたが、僕がいた西日本の矯正管区からも応援職員として僕の同僚が派遣されました。


あれだけの規模にもなると、法務省から各矯正管区へと通達がなされるので、それに従って被災地に応援に行くという流れですね。


非常召集はかかっていないけど、自発的に施設に集合する刑務官もいる


官舎に住んでいる刑務官は、非常召集が発令されれば、すぐに所属する刑事施設に登庁しなければなりません。


しかしながら、使命感に燃えている刑務官は、地震の規模はそこまで大きくなくても、自発的に登庁します。


僕の所属していた刑事施設において、夜中に震度2〜3程度の地震があった時でも自発的に登庁していた方もいましたけど、最小人数で勤務している夜勤班からするとありがたいことですよね。


そういう方達は、幹部の評価も高くなっていくので、これから刑務官になって頑張っていきたい人は頭に入れておいてくださいね。


非常召集訓練もあるって本当??


毎年、冬になると、非常召集訓練が行われますが、これは情報が非公開で、抜き打ち的に行われるので、年末になるとみんなソワソワしています(笑)


忘年会の最中に呼ばれていた人もいましたけど、仕事だから仕方がないですよね。


この訓練が、いざという時に必ず役に立ち、国民の皆様をお守りすることができるから頑張っていただきたいですよね。


ちなみに、非常召集訓練の内容は、年によって、施設によって様々で、例えば、巨大地震発生のため、施設を取り囲んでいる塀の一部が倒壊したことによる施設警備などです。


非常召集訓練、行けなかったらどうなる?

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非常召集訓練は抜き打ちで行われるため、状況によっては買い物に行っていることもあれば、先ほど紹介したように忘年会中の人もいます。


しかし、通常、刑務官たちは、非常召集命令が発令されてから数時間以内に登庁することになっているので、その時間以内であれば、懲戒の対象とはなりません。


ただ、状況は緊迫しているので、1分でも早い方がいいというのは言うまでもありませんね。


まとめ

刑務官は刑務所で勤務する国家公務員ではありますが、緊急事態には非常召集もあり、塀の外での任務もあるということがお分かりいただけましたでしょうか?


あまり注目はされていないかもしれないけど、危険を伴うミッションも頑張ってくださっています。


公安職なので、命の危険に晒されることもあるかもしれないけど、それでも、国民のため、国家のために頑張っていきたいと考えている方にとってはいいかもしれないですね!


これから刑務官を目指そうとしている人は、こういう任務もあるということを一応頭に入れておきましょう。



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